子供をお持ちの家庭やこれから子供を欲しいと考える家族にとって、子供の養育費・教育費は家計の大部分を占めることになる大きな出費。
特に、将来子供が欲しいと考えるご家庭にとっては、「一体いくら用意しておけばいいの?」「今の家計で大丈夫?」と不安に思われる方もいらっしゃるはず。
今回は、短期間でまとまったお金が必要となりがちな教育費について整理していきます。
まずは必要な金額を把握して、家計のマネープラン作りに役立てましょう!
なお、本記事で紹介するデータは、文部科学省が令和4年12月21日発表した令和3年度子供の学習費調査を基にまとめています。
幼稚園から高校まで、まずは学習費総額を見てみましょう
調査結果によると、幼稚園3歳から高校卒業までの15年間について、家庭が支出した学習費の総額は以下となっています。
・全て公立の場合:約575万円
・全て私立の場合:約1,800万円
全て公立を選択するか、あるいは私立を選択するかによって、費用総額に3倍もの開きがあることが判ります。
お子さんを公立と私立のどちらへ進学させるかについては、お住まいの地域の特性やご両親の教育方針またはお子さんの希望によって選択しが変わるでしょう。
様々な私立・公立の組み合わせによって、総額がどうかわるのか、次の章で見ていきます。
よくあるパターンとして、以下の3パターンの費用総額を見てみたいと思います。
➀小・中学校等の義務教育期間以外にあたる幼稚園・高校は私立へ進学する場合
②幼稚園は定員オーバーなどで希望を外れる可能性があるため私立を想定しておく場合
③都心に多い、中学校以降を私立へ進学させる場合
なお本データには、学校に支払う授業料、教科書代等の学校教育費の他、学校給食費や学校外活動費(塾、習いごと費用)など一連の教育に関する費用が含まれています。
➀義務教育期間を除き私立に進学する場合
小・中学校は義務教育期間に当たりますので誰でも通学可能。この期間は公立学校に通わせて、高校等の受験が関連するタイミングでは私立へ進学する可能性を想定する場合の費用総額を見てみましょう。
・公立幼稚園:年間約17万円 x 6年間 = 約99万円
・公立小学校:年間約35万円 × 6年間 = 約210万円
・公立中学校:年間約54万円 × 3年間 = 約162万円
・私立高校:年間約105万円 × 3年間 = 約315万円
総額:約786万円
②幼稚園は私立を想定しておく場合
幼稚園は公立を希望していても、自治体のポイント制度や定員オーバーなどでどうしても私立を選択せざるを得ないケースが出て来るでしょう。➀のパターンを基本に、幼稚園で私立に通う場合の費用総額を見てみましょう。
・私立幼稚園:年間約31万円 x 6年間 = 約186万円
・公立小学校:年間約35万円 × 6年間 = 約210万円
・公立中学校:年間約54万円 × 3年間 = 約162万円
・私立高校:年間約105万円 × 3年間 = 約315万円
総額:約873万円
定員オーバーや受験の失敗などにより、「希望していなかったが私立に通わざるを得ない」という状況になる可能性もあるでしょう。そのような場合に備え、マネープランでは幼稚園・高校などの義務教育期間に当たらない部分は私立へ進学した場合の費用を見積もっておいた方が安全かと思います。
③中学校以降で私立へ進学する場合
東京など都心部では、中学校から受験を始めて私立へ進学するケースが多いようです。幼稚園と小学校までは公立へ進学し、中学校以降で私立へ進学する場合の費用総額を見てみましょう。
・公立幼稚園:年間約17万円 x 6年間 = 約99万円
・公立小学校:年間約35万円 × 6年間 = 約210万円
・私立中学校:年間約144万円 × 3年間 = 約431万円
・私立高校:年間約105万円 × 3年間 = 約315万円
総額:約1,055万円
費用負担の大きい中学校と高校で私立を選択すると、教育費総額は1千万円の大台を超えてきますね。
以上、公立・私立のパターン別に費用総額を見てきました。
当サイトで提供している無料の支出確認テンプレートをお使い頂くと、公立・私立をタブで選択して簡単に総額を確認することができますので、ぜひご活用ください。
無料テンプレートは下記記事からダウンロード可能です。
大学進学費用も見ていきましょう
ここまで文部科学省の調査結果に基づき高校卒業までの教育費を見てきました。
しかし、今の時代大学まで進学する方が大多数だと思いますので、大学4年間にかかる教育費総額も見ていきましょう。
文部科学省が発表している国公私立大学の授業料等の推移を参照します。
国立大学の令和3年度入学金は28.2万円、授業料は年間約54万円でした。
公立大学の入学金は39.1万円、授業料は年間約54万円でした。
私立大学の入学金は24.6万円、授業料は年間約93万円でした。
通学期間4年間の総額を計算すると下記のようになります。
・国立大学:約244万円
・公立大学:約255万円
・私立大学:約397万円
特に私立大学の場合は、一般的に理系に進学すれば授業料がより高く、医科・歯科系の場合はもっと高額になります。医科・歯科系の場合の授業料は300万円近くなる場合があるようなので、お子さんの進学希望がそちらのルートであれば、マネープランの見直しを行いましょう。
まとめ
最後までお読み頂きありがとうございました。
今回は教育費に注目して記載しましたが、ご家庭の方針やお子さんの希望によって変動していく費用です。
お子さんがまだ小さな内は、今回試算した数字を参考に長期のマネープランを立てて頂き、進学希望が具体化してきた頃に再度見直すという作業を取れると良いですね。
当サイトで提供しているマネープランの作成手順にそって、ぜひマネープランを作成してみて頂けると幸いです。
以上
コメント