ステップ➀~④まで取り組まれた皆さま、お疲れ様でした。
いよいよ、マネープランを実際に作成するシミュレーションのステップにやってきました!
あなたの家計、ライフプランは、どのようなシミュレーション結果を示すのか!?
楽しみながら取り組んで頂ければと思います。
テンプレートを用意しよう
マネープランは数十年に渡る収支をシミュレーションするもの。
数値の計算もありますので、エクセルとの相性がばっちりです。
エクセルシートであればあなたの状況に応じて細かい変更もしやすく使いやすいのでおすすめです。
とはいえイチから作成するのは大変ですよね。
当サイトでは基本のテンプレートを用意しましたので、ぜひ活用してください。
様々なアプリやFP協会が提供するテンプレートもありますが、私自身が実際にマネープランを作成してみて、使いやすいようにアレンジしたものです。
もちろん無料でダウンロードできます。
また、マネープランが完成すると、自動的にあなたの金融資産残高をグラフ化してくれます。
今の計画で生涯充分な資金が確保できるか?一目で確認できるようになっています。
シミュレーションシート
ダウンロードが完了したら、さっそく数字を入力していきましょう。
ステップ1 家族構成を入力する
はじめに、あなたの家族構成を入力していきましょう。
家族構成とは、同一家計=あなたが管理するお財布の中で生活している家族を記入します。
ステップ③ではライフプランを考えましたね。
その時、「数年後に結婚したい」「将来子供を持ちたい」とプランを立てた方は、そのプランにそって入力していきます。
入力は、ピンク色のセルに行います。
- 家族のお名前を入力する
妻・夫、子1、子2という書き方でもOKです - 現在の年齢を入力する
子供がまだ生まれていない場合
例) 2年後に子供が欲しいと考える場合、現在のセルに-2(マイナス2)と入力する。
ステップ2 収入を入力する
あとは、シミュレーションシートに沿って上から順番にピンク色のセルを埋めていけばOKです。
まずはステップ④~収入見込みを立てる~で作成した収入確認シートを見ながら、手取り収入を入力していきます。
給与収入を入力する
あなた・ご家族の現在の給与収入と想定した変動率を入力します。
この時、入力する金額は手取り金額を万円単位で入れます。
翌年以降の給与収入は、変動率を参照して自動で計算するように設定されています。
退職予定年以降の給与収入は、手動で計算式を削除してください。
将来転職するというライフプランを立てた場合は、給与収入②の行を活用してください。
勤務開始予定年に想定の手取収入を入力し、変動率も所定の欄に記入すると、以降の収入を自動計算してくれます。こちらも、退職予定年以降は主導で計算式を削除してください。
公的年金、企業年金収入を入力する
次に、年金収入の欄を記入します。
ステップ④で、無料ダウンロードできる収入確認シートを利用された場合は、「手取金額」の欄に自動計算されている金額を万円単位で記入します。
受取開始予定の該当する欄に金額を記入してください。
65歳から受け取る場合は、65歳になる年に記入します。
企業年金等その他年金の受け取り金額と受け取り年度も同様に手取り金額を記入してください。
全ての年金等収入の合計金額は自動的に算出されます。
一時的な収入を入力する
生命保険等の満期保険金、解約返戻金、祝い金などの支払いが予定されている場合、該当する年度に予定の手取金額を記入してください。
収入確認シートを活用された方は、手取金額が自動計算されています。
こちらで算出した金額を記入してください。
退職金、配当、金利による収入を入力する
退職金、配当、金利受け取りについても同様に、該当する年度に記入してください。
配当・金利の受け取りについては、今受け取っている金額をピンク色のセルに入力するだけで、以降の受け取りを自動計算するように設定しています。
補助金など収入を入力する
お子さんがいる、将来子供を持つ予定、とされている方は、補助金として国から児童手当が支給されます。一人あたり約198万円という大きな金額になりますので、マネープランのシミュレーションにもしっかり反映させておきましょう。
児童手当の詳細は別途記事で詳しく解説しますが、ここでは子供の年齢に応じて下記の金額を入力すればOKです。
児童手当 年間支給額(万円)
0歳 14万円
1~2歳 18万円ずつ
3歳 13万円
4歳~14歳 12万円ずつ
15歳 3万円
合計 198万円 (子供一人当たり)
以上で、収入の入力は完了です。
マネープランシートでは、自動的に全収入の合計額を計算するように設定しています。
ステップ3 支出を入力する
ステップ②~年間支出を確認するで作成した支出確認シートを見ながら、マネープランシートの支出欄を完成させていきましょう。
支出確認シートで準備した金額を、上から順番に該当する欄へ記入するだけのシンプルな作業です。
生活費を入力する
支出確認シートで始めに確認した年間生活費の合計金額を万円単位で入力します。
ピンク色の現在欄に記入すると、翌年以降の生活費は自動計算するように設定してあります。
物価上昇等も考慮して、本シミュレーションでは毎年生活費が1%上昇すると想定してあります。
1%以上の想定を見込みたい場合は、数値を変更頂くことも可能です。
将来子供を持つ、あるいは子供の数が増えるとライフプランを考えた方は、追加生活費も想定しましょう。
子供が一人増えると、その分食費や被服費等の基本生活費が増えます。
余裕を持った数値として、子供が産まれる年からプラス100万円程度を想定しておくと良いでしょう。
追加生活費の欄には、子供が産まれる年に追加で100万円を、子供が独立し家を出るタイミングで-100万円を記入してください。
これにより、子供がいる間の生活費はプラス100万円、独立後はこの追加生活費が不要になると想定したシミュレーションができます。
住居費を入力する
支出確認シートで試算した住居費をマネープランシートへ記入していきます。
該当する開始(年)と終了(年)を確認しながら、年間の住居費、住居購入にかかる費用を適切な年度に記入してください。
数年に一度の支出を入力する (臨時支出)
支出確認シートでは、数年に1度支出する項目の検討を行いました。
各項目を上から順番に、マネープランシートへ書き写していきましょう。
ご自身で「何年おきに発生する」と想定した支出発生時期に合うように、適切な欄に各支出額を万円単位で記入しましょう。
教育費を入力する
最後に教育費を入力します。
支出確認シートでは、幼稚園~大学までの教育費を試算しました。
幼稚園/保育園の入園年度から始め、各該当する年度に年間の教育費を記入してください。
例)
公立小学校にかかる教育費:全国平均 35万円/年
この場合、小学校に通学する7歳時点から12歳時点までの計6年間に、それぞれ35万円(合計210万円)を記入します。
以上で支出の入力が完了しました。
マネープランシートでは、自動的に全支出額の合計を自動計算するように設定しています。
ステップ3 保有資産額を入力する
最後に、ステップ➀~現在の資産状況を把握する~で確認した金融資産の保有高を入力します。
マネープランシートの一番下に、現在の預貯金残高と現在の保有有価証券価額を入力する欄がピンク色で示されています。
該当する欄に、合計金額を入力していきましょう。
- 預貯金残高 現金・預金の合計額(万円)
- 保有有価証券価額 株式・債券・不動産の合計額(万円)
ステップ4 シミュレーションする
ステップ1~3まで、入力お疲れ様でした!
これでシミュレーションするための情報が全て一枚のマネープランシートに反映されました。
当サイトでダウンロードできるシミュレーションシートを活用された方は、自動的に将来の金融資産残高がシミュレーションされています。
また、マネープランシートの下には、金融資産残高を棒グラフで示した表も自動計算されています。
どのような結果が得られたでしょうか?
最後まで金融資産残高がプラス=黒字だった方。素晴らしいです。
おめでとうございます。安心して理想のライフプランを目指せそうですね。
一方で、もし金融資産残高が赤字になった場合、それは金融資産残高が底をつき、いわゆる破産の状態になってしまうことを示しています。
グラフで見ると、グラフの棒が下向きになった時点が金融資産残高の不足=破産を示します。
どんな結果であっても、まずはこれが将来起こりうる状況と受け止めましょう。
大切なのは、希望のライフプランを叶える為にどんなマネープランの改善ができ、赤字を防ぐことができるのか?という視点を持つことです。
また、どの程度のレベルで改善が必要なのか?という金額の規模感も理解することが大切です。
何年後に、いくらの赤字になるのか確認してみましょう。
この金額が、次ステップでマネープラン改善を考えるに当たり対処が必要な金額です。
また、赤字になるまでの期間が、あなたが資産運用で有効活用できる年数です。
この2点を把握できたら、次のステップ⑥へ進みましょう。
おわりに
マネープランの作成ができた皆さま、おめでとうございます。
マネープランの結果がどうであれ、これからのライフをより良くするための大切な一歩をあなたは踏み出しました。
将来こうなりたいな~と頭の中で夢を見るのは誰にでもできること。
でもそれを具体化して試算し、シミュレーションする人は多くありません。
ここで一歩踏み出したあなたなら、マネープランの改善を行い、理想のライフプランに近づくことができるでしょう。
次のステップでは、改善策や対策としての資産運用についてまとめます。
ここまでの過程は決して簡単な作業では無かったと思います。
自分の将来を考えプランを具体化することは、一夜にしてできることではありませんが、皆さんの作業を少しでもやりやすく、支援できる記事になっていれば嬉しいです。
次回、最後のステップでは、マネープランの改善策や資産運用の考え方について解説します。
以上
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